これは東京の7割の小中学校で実施されているいじめに関する授業。 とっても大事な授業です。
教員を目指す大学生とともに模擬授業を受けてきました。
★最初の問い
「いじめられる人も悪い?」
・悪い(1名) ・悪くない(15名) ・わからない(約100名)
「わからない」という回答が多い傾向は 大学生だけでなく、小中学生も同じだそう。
★二番目の問い
「悪い人はいじめられても仕方ない?」
・仕方ない(7名) ・そんなことはない(100名)
「悪い人はいじめられても仕方がない」と回答する人の声として
”自業自得”という考え方があります。
(平尾潔 弁護士) →いかにも正しく見えるが、どれだけのことをしたらどれだけの罪をうけるか決まっていない。この考え方はとても危険。
★いじめの性質
「いじめてもいい認定」→「エスカレート」→「コントロールきかない」
→「結果を見通せない」
自殺に追い込まれれば殺人と同じ結果を招いてしまう。
ここでいじめで自殺をした子どものいきさつと 最後に残された手紙を紹介。
→私たちは誰しも幸せに生きる権利がある。それが「人権」
★コップの水をあふれさせるのは最後の一滴
私たちにはみなコップがあって、 いやなことがあると水がたまるようになっている。 一番上まできたコップに注がれたわずか一滴の水が 溢れさせてしまう。
→たった一言の意地悪、悪口がその一滴になっている。
★ドラえもんを例に「いじめの4層構造」を説明
スネオ→ジャイアン→のびた しずかちゃん(傍観者)
どらえもんの主人公の中でしずかちゃんは傍観者。 「傍観者に果たして何ができるか?」を考えよう。
いじめをとめる・とめない とめられなかったら→何もしない?
傍観者ができることは 「ひとりじゃないよ」と言葉をかけること。 ひとりぼっちの子をつくらないこと。
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授業はこのように展開しました。
いじめ予防の授業はイギリスが発祥で、 Anti-Bullying Policyを学校単位で議論を重ねて合議の元作成し、
宣言をするのだそうです。
それにより、イギリスのいじめは年齢が上がるにつれて 減少していきます。
日本はそうなってはいません。
こうした授業は、平尾先生ら弁護士会が行ってくれていて、 学校だけでなく、児童相談所、保護者向け講演、教員研修など
1回5000円で請け負ってくださっているそうです。
大変重要な取り組みだと思いました。
この授業をうけてみて、 いじめらる人の気持ち・いじめる人の気持ち そして傍観者の気持ちになることができたのが とてもよかったです。
最後の一滴・・・ 心無い言葉にふれるか、心優しい言葉にふれるか、 みな後者になりますように。