私の尊敬する、経営者さんのお話です。
その会社は、高齢者の旅行や外出を支援するために「トラベルヘルパー」という
新たな人財を育て、「介護旅行」の老舗として知られる会社です。
旅行のプロ+介護のプロという、専門スタッフを育成し、無理と思われるような海外旅行までも
「あきらめない」姿勢でご本人やご家族の多くの願いを叶えてこられました。
トラベルヘルパーさん、どれだけスキルと人間力がいる仕事だろうか?と思います。
私も一度、「原宿と明治神宮界隈を車椅子でツアーする」という経験をさせてもらったのですが、
段差や階段、砂利道、そしてちょっとした傾斜もしんどい。本当に心細くなりました。
すごく力がいるし、お体の体調に気を遣わなければいけないご高齢のお客様と一緒に
すべて一人でサポートするわけですから、専門的な知識やスキルだけでなく、
とっさの判断、覚悟、とにかく「人間力」が問われるのです。
まして、ご高齢者になると、少しわがままになったりするものですから、
どんなに人柄がよく優秀なトラベルヘルパーさんであっても、
うまくサポートできない日があると思います。
この会社を創業されてきた社長さんは、
トラベルヘルパーさんに「3つの営業」の話をするんだそう。
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3つの営業というのは、3つの声がけなんですが、
①自分のための声がけ
「次はどこに(一緒に)おでかけしましょうか」
②自分がうまくできなかったことに対する声がけ
「今日はうまくできなくて、ごめんなさい」
③ともに働く仲間のトラベルヘルパーのための声がけ
「仲間のトラベルヘルパーには○○が上手なすばらしい人がいるんですよ」
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という3つ。
とくに3番目がとてもしばらしいと思いました。
力に自信がある人、コミュニケーションが得意な人、介護スキルが高い人、道案内が得意な人、
などなど、強みも一律ではないですし、お客様との相性もありますよね。
性別や年齢層だってさまざま。 もしも、そのときマッチングがあわなかったとしても、
他にもすばらしい「トラベルヘルパーがおりますから、ご安心ください」と言えること。
自分の指名につながらないかもしれないけれど、お客様の立場で、仲間をアシストするという姿勢。
すばらしい「人財ビジネス」をなさっていると思いました。
その会社はこちらです。あ・える倶楽部の介護旅行
冬場は旅行とかいけずさみしくなりますが、お墓まいりやちょっとした外出は生きる楽しみ
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経営コンサルタント:藤原由佳